「所得税基本通達の制定について」（法令解釈通達）の一部改正(案)（雑所得の例示等）に対するパブリックコメントを提出しました

2022年8月31日、株式会社クラウドワークス（以下「当社」）は、2022年8月1日付け「所得税基本通達の制定について」（法令解釈通達）の一部改正(案)（雑所得の例示等）のパブリックコメント募集に対し、意見を提出いたしました。

当社の見解は以下の通りです。

ーーー

・副業による赤字を生じさせて損益通算による節税をするスキームを扇動するような動きがあることについて当社も承知しており、そのような節税スキームと事業所得計上を区分する必要があるため、事業所得と業務に係る雑所得の判定について一定の基準を設けるという貴庁の方向性については、当社としても賛同いたします。

・もっとも、副業の開始・遂行に伴い経費が一定程度生じることは不可避であり、副業の売り上げに比して経費が上回ることや副業に真摯に取り組んではいるものの副業開始当初は売り上げが思うように伸びず副業の収入が300万円に達しないことは実態としてもよくあることであり（※）、このような場合に、主たる所得との損益通算ができないことになれば、副業をする者が副業に取り組むことを躊躇させ、副業への意欲を削ぐものと言わざるを得ず、これは国が進める副業・兼業推進の施策の方向性に真っ向から反するものと考えております。

※参考データ
例えば、副業を始めるサービスとしても度々メディアに取り上げられている、弊社の仕事マッチングプラットフォーム『クラウドワークス』においては、2021年売り上げが発生した個人ユーザーのうち、90％以上は300万円以下となっております。

・したがって基準額として定められている「収入300万円以下」は実態に沿った有用性がないと考え、上記のように、真摯に副業に取り組むものが副業を開始・遂行する場合に不可避的に生じる赤字に対しては、「反証」を可能とする運用としていただきたいと考えており、その点を具体例を明示した上で文書にて明らかにしていただきたいと考えております。

ーーー